IPO投資で得た利益を課税されてしまうのは、もったいないと考えている人も多いはずです。
なぜなら、IPOに当たれば、1回の取引で数十万円を稼げるからです。このとき、NISA口座を使えば、利益をまるまる得ることができます。
このページでは、「NISA口座でIPO投資をするメリット、注意点、利用するべき証券会社」をお伝えします。
目次
NISA(ニーサ)とは?
NISA(ニーサ)とは、2014年に始まった少額非課税投資制度のことです。
株や投資信託から得た配当金や売買益に対して約20%かかる税金が、一定期間非課税になります。
また、2016年から、非課税枠が100万円/年から120万円/年に増額され、最大5年間で600万円の枠となりました。
つまり、年間で120万円まで非課税で株を買うことができるのです。これは、1回で120万円の株を買うことも可能ですし、合計で120万円まで買い付けることもできます。
補足ですが、現行のNISA制度は、2023年まで続きます。
NISA口座でIPO投資をするメリット
IPO投資では、IPO株の売買益に対して約20%の税金がかかります。
たとえば、IPOを20万円で買って、60万円で売ったとします。このとき、売買益が40万円なので、約8万円が税金としてひかれます。
これがNISA口座を使えば、この8万円を税金として払わなくて済むのです。
補足ですが、IPOを20万円で買っているので、残りの非課税投資枠が100万円となります。
また、IPO株は比較的安く買えますので、残りの枠を他の投資に回すこともできます。
NISA口座でIPO投資をするときの2つの注意点
NISA口座を使ってIPO投資をするとき、注意点が2つあります。
1. NISAは1人1口座しか持てない
NISA口座にするには、まずは証券口座を作る必要があります。
NISA口座の手続きをすることで、売買益が非課税になるのです。また、新しく証券口座を作るとき、NISA口座に指定することもできます。
NISA口座は、口座開設費・管理費が無料です。
しかし、NISAは1人1口座しか開設できないため、「どの証券会社を選ぶべきか?」を迷うかと思います。
補足ですが、1年ごとに金融機関の変更はできますので、途中で他の証券会社に切り替えることも可能です。
2. 「NISA」と「つみたてNISA」はどちらか一つしか選べない
「NISA」と「つみたてNISA(積立NISA)」は、どちらかしか選べません。
つみたてNISA(積立NISA)とは、2018年1月に新しく始まった制度です。
年間投資可能額は40万円ですが、非課税期間が20年間あります。
ただし、投資できる商品は、投資信託やETFなどに限られています。つまり、IPOは、つみたてNISAで買えません。
そのため、IPO投資を中心にするなら、「NISA」を選んでおきましょう。
どこの証券会社をNISA口座にしてIPO投資をするべきか?
IPOの取り扱いが多く、NISA口座からIPOが買える証券会社をNISA口座にするのが良いでしょう。
なぜなら、NISA口座にしても、IPOに当選しないと非課税の恩恵が受けられないからです。
証券会社 | IPO取扱実績 | ネット配分(抽選方法) | NISA | 抽選 |
SBI証券 | とても多い | 50%(申込株数など) | 〇 | 詳細 |
SMBC日興証券 | とても多い | 10%(1人1票) | 〇 | 詳細 |
マネックス証券 | 多い | 100%(1人1票) | 〇 | 詳細 |
岡三オンライン証券 | 多い | 100%(1人1票など) | 〇 | 詳細 |
岩井コスモ証券 | 意外に多い | 10%(1人1票) | ❌ | 詳細 |
カブドットコム証券 | やや多い | ほぼ100%(1人1票) | 〇 | 詳細 |
松井証券 | やや少ない | 70%(1人1票) | 〇 | 詳細 |
むさし証券 | 少なめ | 10%(1人1票) | 〇 | 詳細 |
楽天証券 | 少なめ | 100%(申込株数など) | ❌ | 詳細 |
丸三証券 | 少なめ | 10%(1人1票など) | 〇 | 詳細 |
ライブスター証券 | 少ない | 100%(1人1票) | 〇 | 詳細 |
DMM.com証券 | とても少ない | 100%(1人1票) | 〇 | 詳細 |
GMOクリック証券 | とても少ない | 100%(1人1票) | 〇 | 詳細 |
立花証券 | とても少ない | 10%(1人1票) | ❌ | 詳細 |
上記の表に、IPOの取り扱いが多く、NISA口座からIPOが買える証券会社を載せていますので、良ければ参考にしてください。
ちなみに、管理人は、SBI証券をNISA口座にしています。
上の画像は、SBI証券が主幹事証券のときに、「No.1」のIPOに100株当選したときです。このIPOを初値売りして、189,000円の利益が出ました!
残念ながら、このときSBI証券はNISA口座になっていなかったので、非課税にすることができませんでした。もし、NISA口座になっていれば、約37,800円の節税ができたことになります。
今は、SBI証券をNISA口座にしているので、次にIPOに当選したときは非課税にすることができます。
まとめ
「NISA口座でIP投資をするメリット、注意点、利用するべき証券会社」をお伝えします。もう一度、おさらいをしますと以下のとおりです。
・NISA口座を利用すると、IPO投資で得た利益の約20%の税金を非課税にすることができる。
・「NISA」と「つみたてNISA(積立NISA)」は、どちらか1つしか選べないし、つみたてNISAからはIPOが買えない。
・NISA口座は1人1口座しか開設できないため、IPOの取扱実績が多い証券会社を選ぶべき。
NISA口座の開設には、住民票の取得や税務署の審査があるため1ヶ月ほどかかります。また、証券会社で「住民票取得代行サービス」を利用する場合は、最大で2カ月程度の期間がかかります。
つまり、IPOが発表されてからNISA口座を開設しても、絶対に間に合いません。
管理人は、IPO当選後にNISA口座の開設ができていなかったことに気づき、非課税にできなかった苦い経験があります。
そのため、どこの証券会社をNISA口座にするか決めたら、早めに手続きを始めましょう。
このページを読んで、NISA口座を利用して行うIPO投資の魅力と選ぶべき証券会社の参考になったら幸いです。