あなたは、「証券会社ごとにIPOで入金・資金拘束のタイミングが異なり、同一資金で複数のIPOに申し込める証券会社もあること」をご存知でしょうか?
同一資金で複数のIPOに申し込みができれば、資金が少なくてもIPOの抽選機会を増やすことが可能です。つまりIPOの投資効率を上げることができます。
そこでこのページでは、「証券会社ごとの入金・資金拘束タイミング、同一資金で複数のIPOに申し込める証券会社」をお伝えします。
目次
IPOの抽選を受けるために、資金をいつまでに入金すれば良いのか?
IPOに申し込むとき、入金タイミングは証券会社によって異なります。
ここで、資金が必要なタイミングを早い順に並べると以下のとおりです。
(1)ブックビルディング(需要申告)時
(2)抽選実施時
(3)購入申込時
(4)当選して購入するとき
このとき、(1)と(3)の証券会社を組み合わせれば、IPOの申し込み資金が1回分しかなくても、抽選に2回参加することができます。
なぜなら、IPOの抽選時期が異なるため、入金タイミングをズラすことができるからです。
例えば、マネックス証券の抽選結果がわかってから資金を移動しても、岩井コスモ証券の「購入申込」をすることもできます。
また、(4)の証券会社は、IPO申し込み時に前受金が不要ですので、少額資金の人は積極的に申し込んでおくことをおすすめします。
同一資金で複数のIPOに申し込める証券会社
証券会社 | 入金タイミング | 資金拘束タイミング | 同一資金で申込 | IPO抽選ルール |
SBI証券 | 抽選日まで | 当選・補欠当選時 | 〇 | 詳細 |
みずほ証券 | 需要申告時まで | 購入申込時 | 〇 | ー |
大和証券 | 需要申告時まで | 購入申込時 | 〇 | ー |
岡三証券 | 需要申告時まで | 購入申込時 | 〇 | ー |
東海東京証券 | 需要申告時まで | 購入申込時 | 〇 | ー |
GMOクリック証券 | 購入申込最終日まで | 購入申込最終日 | 〇 | 詳細 |
立花証券 | 抽選日まで | 当選・補欠当選時 | 〇 | 詳細 |
入金タイミングは、IPOの抽選を受けるために、いつまでに入金が必要かを表しています。需要申告時に資金が必要な証券会社もあれば、抽選日までに入金をすれば良い証券会社もあります。
資金拘束とは、IPOの申込から抽選までの間、買付余力から資金が差し引かれることです。
上の表にあるように、同一資金で複数のIPOに申し込める証券会社を利用すれば、IPOの抽選資金を節約することができます。
例えば、IPO銘柄A30万円とIPO銘柄B25万円が同じ時期に募集されていたとき、抽選日がズレていれば、30万円の資金で両方の銘柄に応募ができます。
このとき、抽選日がズレていないと、資金が足りずに抽選されないこともありますので注意が必要です。
ここで、IPO取扱実績が多いSBI証券、みずほ証券、大和証券の3社を詳しくお伝えします。
SBI証券
SBI証券では、IPOの抽選日が同じであっても、同一資金で複数のIPOが抽選対象となります。
なぜなら、公式サイトによると、同日抽選でIPO銘柄が複数あるときは、「(1)発行決議日順→(2)ブックビルディング開始日順→(3)上場日順→(4)銘柄コード順」の順に抽選が行われるからです。
つまり、抽選日が同じでも、同じタイミングでIPOの抽選がされることはないのです。
ただし、IPOに当選(補欠当選)したときには、買付余力から資金が差し引かれます。そのため、余力がないと他のIPOの抽選は行われません。ちなみに、抽選時に資金が足りないとき、抽選結果は「抽選対象外」となります。
ここで、具体例を挙げて説明します。
(A)40万円、(B)25万円、(C)20万円、(D)15万円のIPO銘柄が同じ抽選日で、(A)から順番にIPOの抽選が行われるとします。
このとき、資金を抽選日までに40万円を入れておけば、すべてのIPO銘柄が抽選対象となります。
しかし、仮に(A)のIPO銘柄に落選後、(B)のIPO銘柄に当選(補欠当選)したときは、買付余力が引かれますので、口座には15万円しかないことになります。
そうすると、(C)20万円のIPO銘柄の抽選は行われず、買付余力のある(D)15万円のIPO銘柄だけが抽選されることになります。
ここで、同一抽選日であれば、複数銘柄分の資金を入れておいた方が確実に抽選がされます。
なぜなら、IPOチャレンジポイントを貯めるために不人気なIPO銘柄にも申し込んだとき、けっこうな頻度で「補欠当選」することがあるからです。
このとき、買付余力がなくて、本命IPOの抽選がされなかったら嫌ですので、資金は多めに入れておくべきです。
一方、抽選日がズレていれば、最も高い銘柄が買える資金を入れておくだけでも問題ないかと思います。もし、当選・補欠当選して買付余力がなくなっても、次の抽選日までに入金すれば間に合いますから。
みずほ証券
みずほ証券は、IPO抽選時に買付余力が必要ですが、資金拘束はされません。
そのため、同一資金で複数のIPOの抽選を受けることができます。
例えば、IPO銘柄A30万円とIPO銘柄B25万円を同じ時期に申し込んでも、抽選時に30万円の資金があれば両方とも抽選対象になります。
しかも、当選や補欠当選しても資金拘束がありません。IPOに当選して、購入申込時に資金拘束がされることになります。
つまり、抽選日が同じでも、複数のIPOを同一資金で抽選を受けることができるのです。
大和証券
みずほ証券と同様です。
大和証券は、IPO抽選時に買付余力が必要ですが、資金拘束はされません。
そのため、同一資金で複数のIPOの抽選を受けることができます。
しかも、当選や補欠当選しても資金拘束がありません。IPOに当選して、購入申込時に資金拘束がされることになります。
つまり、抽選日が同じでも、複数のIPOを同一資金で抽選を受けることができるのです。
IPOの資金が銘柄ごとに必要な証券会社
証券会社 | 入金タイミング | 資金拘束タイミング | 同一資金で申込 | IPO抽選ルール |
SMBC日興証券 | 需要申告時まで | 需要申告時 | × | 詳細 |
マネックス証券 | 需要申告時まで | 需要申告時 | × | 詳細 |
岩井コスモ証券 | 購入申込時まで | 購入申込時 | × | 詳細 |
三菱UFJモルガン・スタンレー | 需要申告時まで | 需要申告時 | × | ー |
カブドットコム証券 | 需要申告時まで | 購入申込時 | × | 詳細 |
楽天証券 | 需要申告時まで | 購入申込時 | × | 詳細 |
上の表にあるように、マネックス証券やSMBC日興証券などは、需要申告時(購入申込時)に資金拘束がされるため、同一資金で複数のIPOに申し込むことはできません。
そのため、IPO銘柄A30万円とIPO銘柄B25万円が同じ時期に募集されていたとき、両方申し込むためには55万円の資金が必要となります。
IPO申し込み時に前受金がいらない証券会社
管理人のように資金の少ない投資家にとって、同一資金で複数のIPOに申し込める証券会社より、もっとありがたい証券会社があります。それは、IPO申し込み時に前受金が不要な証券会社です。
証券会社 | 入金タイミング | 資金拘束タイミング | 申し込み前受金 | IPO抽選 |
岡三オンライン証券 | 当選後~購入申込まで | 購入申込時 | 不要 | 詳細 |
松井証券 | 当選後~購入申込最終日まで | 購入申込最終日 | 不要 | 詳細 |
ライブスター証券 | 当選後~購入申込まで | 購入申込時 | 不要 | 詳細 |
むさし証券 | 当選後~購入申込まで | 購入申込時 | 不要 | 詳細 |
DMM.com証券 | 当選後~購入申込まで | 購入申込時 | 不要 | 詳細 |
上の表にある証券会社は、事前入金不要でIPOに申し込める証券会社です。
つまり、IPO当選後払いができますので、IPOに当選してから資金を入金すればよいのです。
そのため、少額資金でも複数の証券会社からIPOに申し込むことができ、IPO抽選の機会を増やせるのです。