初めてIPO投資をする人は、いくらでIPOが買えるのかを知らない人も多いと思います。
結論から言うと、IPO銘柄によって異なりますが、30万円ほどあれば多くの銘柄に申し込めます。
IPO(Initial Public Offering)とは、企業が株式市場に新規に上場することです。投資家は、上場した株を自由に売買できるようになります。上場するときに新しく株式市場に売り出される株を「新規公開株」といいます。
IPO投資は、初心者でも簡単にできて、勝率が高いというメリットがあります。しかし、人気があるため、IPOを買うときに抽選になり、当選しにくいという問題点もあります。
ここで、人によってIPOに使える資金が異なりますので、とるべき攻略法も違います。つまり、会社員の方と主婦の方では、IPOで優先して使う証券会社が多少違うかと思います。
そこでこのページでは、「IPOを買うのに必要な資金は? 資金が多い、少ないときの攻略法!」をお伝えします。
目次
IPOを買うのに必要な資金は約30万円
IPOを買うのに必要な資金は、銘柄によって異なります。
例えば、2016年12月に上場した「セグエグループ」のIPOに申し込むためには、17万円の資金が必要でした。
別の例を示すと、2016年12月に上場した「イノベーション」のIPOの応募では、27万7千円の資金が必要でした。
このように、IPO投資に必要な資金は銘柄によって異なります。しかし、資金が約30万円あれば、だいたいどの銘柄にも申し込むことができます。
資金が多いときのIPO攻略法
資金が多いときは、以下の2つの攻略法が有効です。
1.複数の証券会社から、多くのIPOに申し込む
IPOの抽選は、1人1票で行う証券会社が多いです。つまり、複数の証券会社からIPOの応募をすれば、抽選回数を増やすことができます。当然、抽選回数が多い方が当選しやすくなります。
そのため、管理人は、同じIPO銘柄でも多くの証券会社から申し込むようにしています。
2.IPO申込株数に応じて抽選回数が増えるSBI証券を使う
一般的には、IPOの抽選は1人1票で行われます。
しかし、SBI証券は、IPOの申込株数が多ければ多いほど、抽選回数が増えます。
例えば、同じ銘柄でも、100株の申込みであれば抽選回数は1回ですが、300株を申し込めば抽選回数は3回になります。当然、抽選回数が多い方が当選しやすくなります。
そのため、IPO投資に使える資金が多い人にとっては、SBI証券から申し込みをたくさんする方が当選に有利になります。
私も、SBI証券かIPOに応募をするときは、できるだけ多くの申し込みをします。特に、SBI証券が主幹事になったときは、IPOの当選本数が多くなりますので、当選のチャンスです。
なぜなら、主幹事証券会社(1社)にIPOは約8割~9割ほど割り当てられるので、当たりの本数も多いからです。
実際、管理人もSBI証券が主幹事のときに、「No.1」のIPOに当選しています。
資金が少ないときのIPO攻略法
資金が少ないときは、以下の4つの攻略法が有効です。特に主婦の方だと、IPO投資に使える資金が限られている人も多いと思います。
1.IPOの抽選が1人1票の証券会社を利用しよう
IPOに応募をするとき、証券会社のIPOの抽選方法に着目する必要があります。
ここで、SBI証券は、IPOの申込株数が多ければ多いほど、抽選回数が増えます。
一方、マネックス証券や松井証券やGMOクリック証券などは、完全な平等抽選を取ります。つまり、資金量に関係なく、システムにより1人1票でIPOの抽選を行います。
そのため、IPO投資に使える資金が少ない人にとっては、資金量に関係なく、1人1票の抽選をする証券会社から応募をする方が有利です。
このように、1人1票の抽選方式であるマネックス証券や松井証券やGMOクリック証券は、少ない資金でIPO投資をする人におすすめです。
2.IPOの申し込み時に前受金が不要な証券会社を利用しよう
IPOを取得するためには、ブックビルディング(需要申告)期間中に証券会社に申し込みが必要です。
この申し込みをするときに、ライブスター証券、いちよし証券、野村證券、岡三オンライン証券、松井証券、むさし証券であれば前受金が不要となります。
ブックビルディング(需要申告)とは、IPOの需要状況を把握するために、上場する会社が仮条件を投資家に提示することです。この段階では、IPOの購入は確定されません。
ここで、証券会社によっては、IPOの応募時に事前に口座に入金が必要な会社があります。この入金をしないと、IPOの申し込みができない証券会社があります。
つまり、一般的な証券会社では、ブックビルディング時に前受金が必要になります。IPOは時期が集中して募集されることもあり、資金が足りないと言う経験がある人も多いと思います。
しかし、野村證券、いちよし証券、ライブスター証券、岡三オンライン証券、松井証券、むさし証券であればこの前受金が不要になります。つまり、IPO当選時に資金が用意できれば問題ありません。
そのため、少ない資金でも複数の証券会社からIPOに申し込むことができます。IPOに当選するためには、複数の証券会社を利用して抽選機会を増やすことが重要です。
3.IPO抽選時期が遅い岩井コスモ証券を利用しよう
岩井コスモ証券では、IPOは二段階の申込み方式であることをご存知でしょうか?
一般的に、IPOは、ブックビルディング(需要申告)期間に申し込みをして、抽選結果を待ちます。
しかし、岩井コスモ証券は、ブックビルディング後の「購入期間」でも申し込みを行う必要があります。
さらに、岩井コスモ証券は、一般的な証券会社より抽選時期が遅くなります。つまり、他の証券会社でIPOが外れた後からでも、抽選に参加ができるのです。ただし、資金は不要ですが、事前にブックビルディング期間に申し込みをしておく必要はあります。
例えば、マネックス証券と岩井コスモ証券からブックビルディング期間に申し込みをします。岩井コスモ証券では、この申込み時に前受金が不要なことがポイントです。
ここで、マネックス証券から応募したIPOが落選したとします。このとき、ネット銀行を利用して資金を岩井コスモ証券に移し、2回目の「購入期間」で申し込みをします。
つまり、岩井コスモ証券では、2回目の申し込みをするときに買付余力があれば問題ありませんので、マネックス証券の抽選結果がわかってから資金を移動しても間に合うのです。
この方法を利用すれば、IPOの申し込み資金が1回分しかなくても、抽選に2回参加することができます。
ただし、資金移動の入金はリアルタイムで行われますが、出金は翌営業日あるいは翌々営業日と少し時間がかかります。具体的には、営業日の15:30分までに出金指示をすれば翌営業日に出金され、15:30分以降であれば翌々営業日に出金される証券会社が多いです。
つまり、マネックス証券などで抽選結果が分かってから、岩井コスモ証券の2回目の「購入期間」が2営業日以上離れていないと、出金に時間がかかるのでこの方法は難しいです。
管理人の経験上、岩井コスモ証券の2回目の「購入期間」は、他の証券会社の抽選結果から2営業日以上離れていることが多いため、有効な方法ではあると感じています。
私も、IPO案件が重なり資金不足になるときは、この方法を利用して可能な限り抽選回数を増やすようにしています。
4.IPO抽選ルールを理解し、IPO申込時期のズレをうまく利用しよう
条件が良ければ、上記の内容を組み合わせて使うと、1回分の抽選資金しかなくても、最大で3回IPOの応募ができます。
例えば、抽選が1人1票の「マネックス証券」、応募時に前受金が不要な「むさし証券」、抽選時期が遅い「岩井コスモ証券」を組み合わせて利用すると、資金が少なくてもIPOの抽選回数を増やすことができます。
このように、IPOに当選するためには、資金が少なくても、抽選回数を増やすことが重要です。
まとめ
このページでは、「IPOを買うのに必要な資金は? 資金が多い、少ないときの攻略法!」をお伝えしました。もう一度、おさらいをしますと以下のとおりです。
・IPOを買うとき、資金が約30万円あれば、だいたいどの銘柄にも申し込める。
・資金が多いとき、複数の証券会社からIPOを申し込もう。また、SBI証券で申込株数を増やすと、IPOの抽選回数を増やすことができる。
・資金が少ないとき、IPO抽選ルールを理解し、IPO申込時期のズレをうまく利用して、抽選回数を増やそう。
私も、上記の内容に注意してIPO投資を積極的に行っています。
このページを読んで、IPOを買うときに必要な資金と攻略法の参考になったら幸いです。
次に、「どうやってIPOを買えばよいのか?」を知りたい人も多いと思います。
当サイトの以下のページに、「初心者へ IPOの買い方と売り方をSBI証券を例に説明!」のページに移動できるようになっていますので、良ければ参考にしてください。