IPO投資をするとき、どのような銘柄を選べば、儲けやすいのか気になる人も多いと思います。
IPO投資とは、証券会社からIPOを抽選で取得して、初値がついたらすぐに売る方法です。
IPO(Initial Public Offering)とは、企業が株式市場に新規に上場することです。投資家は、上場した株を自由に売買できるようになります。上場するときに新しく株式市場に売り出される株を「新規公開株」といいます。
IPO投資は、投資家が最初に買う公募価格より、売る時の初値が高くなるときが多いため、初心者でも簡単に儲けることができます。
このように、IPO投資は勝率8割を超えることも多いのですが、銘柄によって儲け額が異なります。
実は、IPOで儲かる銘柄には、いくつかの特徴があるのです。
そこでこのページでは、IPO(新規公開株)で儲かる銘柄の特徴を3つお伝えします。
目次
1.話題性、強みや特徴のある銘柄
他社にない強みがある会社や上場前から有名な企業は、多くの投資家から今後の成長が期待されます。注目度の高い企業は、株を買いたい人が多くなり、初値が高くなります。
具体的には、新テクノロジー・新サービスの銘柄は、話題性が高く、初値上昇が期待されます。
例えば、2016年に無料対話アプリを運営する「LINE」やリスク検知に特化したビッグデータ解析をする「エルテス」が上場したときは、初値が公募価格を大きく上回っています。
実際に、もし抽選に当たっていれば、「LINE」の公募価格が3,300円、初値が4,900円でしたので、100株取得の場合、16万円の利益となりました。
同様に、「エルテス」の公募価格が1,790円、初値が6,510円でしたので、100株取得の場合、47万2千円の利益が上げられたことになります。
このように、話題性、強みや特徴のある企業が上場するときは、初値が高くなるため狙い目です。
2.ロックアップ契約がある銘柄
ロックアップ契約があるときは、既存株主からの売り出しがなくなり、IPOを買いたい人が多くなるため、上場後の初値は高くなります。
ロックアップとは、株式上場後の一定期間、既存株主が株式を売らないことです。既存株主とは、会社役員、大株主、ベンチャーキャピタル(ベンチャー企業に資金提供する機関)などです。
実際に、ロックアップ契約は、上場後すぐに株式が市場に流れるのを防ぎ、株価が急激に下がらないようにするために結ばれます。この契約があることで、他の投資家が上場後に安心して買い注文を入れることができます。
ロックアップ契約は、期間に余裕を持って180日間にすることが多いです。90日間のときは、契約が少し弱い印象です。
しかし、ロックアップ契約の期間が全くないよりは、既存株主が売りに出せないため、初値の大幅な下落を避けることができます。
このように、ロックアップ契約があるときは、投資家が好感を持ち、相場も良い状態となります。
3.IPO(新規公開株)の当選株数が少ない銘柄
IPOの当選株数は、「既存株主による売出株数」と「新規に発行した公募株数」の合計で決まります。IPOの当選株数が少ないほど、買いに投資家が集中するため初値が高くなります。
つまり、IPOの抽選に多くの人が外れて、上場後に初値で買う投資家が多いため、初値が高くなりやすいのです。
さらに、当選株数が少ないときは、IPOの初値売りをする投資家が少ないと考えられます。株価は、売りより買いが多ければ高くなります。
以下の表がIPOの当選株数の大小の目安となりますので、参考にしてください。
当選株数(売出株数+公募株数) | 当選本数(売買単位100株) | 当選しやすさ | 初値上昇 |
100万株数未満 | 1万本未満 | 小 | 大 |
100万株数以上200万株数未満 | 1万本以上2万本未満 | 中 | 中 |
200万株数以上 | 2万本以上 | 大 | 小 |
IPOの当選株数が少ない銘柄
IPOの当選株数が少ない銘柄について、もう少し詳しく説明します。
①既存株主による売出株数が少ない銘柄
既存株主の売り出しが少ない銘柄は、買い手が多くなるため、初値は高くなります。既存株主とは、会社役員、大株主、ベンチャーキャピタル(ベンチャー企業に資金提供する機関)などです。
一般的に、株価は買いたい人と売りたい人の関係で決まります。買いたい人が多いときに株価は高くなり、売りたい人が多くなると株価は低くなります。
逆に、新規上場時に既存株主の売り出しが多いと初値は低くなります。一方で、売り出しが多ければ当選確率は上がります。
つまり、既存株主の売り出しが少ないIPO銘柄を狙うと儲け額が大きくなります。
②新規に発行した公募株数が少ない銘柄
新しく発行した公募株数が少ない銘柄は、投資家が集中するため、初値が高くなる傾向があります。
つまり、抽選に当たらず公募価格で買えなかった投資家が、それでも欲しい場合は初値で買います。これは、株価が今後上がると思えば、上場後の初値でも安いと感じるためです。
逆に、新しく発行した公募株数が多く、多くの投資家が公募価格で買えてしまうと、上場後に買う必要がありませんので、初値はあまり高くなりません。
このように、新しく発行した公募株数が少ない銘柄を狙うと、儲けが大きくなります。
まとめ
このページでは、IPO(新規公開株)で儲かる銘柄の特徴を3つお伝えしました。もう一度おさらいをしますと、以下のとおりです。
1.話題性、強みや特徴のある企業が上場する銘柄
2.ロックアップ契約がある銘柄
3.IPO(新規公開株)の当選株数が少ない銘柄
①既存株主による売出株数が少ない銘柄
②新規に発行した公募株数が少ない銘柄
私も、上記の特徴があるIPO銘柄は、積極的に応募をしています。この特徴を3つ全て満たしている銘柄が理想ですが、2つ以上押さえていれば儲けもそこそこ期待できます。
逆に、上記の特徴が1つもないIPO銘柄の場合、儲からないと判断して買わないときもあります。
IPO投資で儲けるために、どのIPO銘柄を狙うべきか迷っている方の参考になったら幸いです。